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映像用エンコーダー、デコーダー活用事例紹介

はじめに

近年、リモートワークやWeb会議は一般的なビジネススタイルとして定着しました。

Web会議システムとして利用されているZoomやGoogle Meet、Teams等は中継サーバーを用いています。


この場合、映像や音声、ファイルの情報は中継サーバーを通るため、情報漏洩のリスクが潜んでいます。


このため、情報漏洩リスクを排除しつつ自社独自の映像伝送システムを構築したいという需要や、工場やプラント設備の省人化の為、モニタリング映像を遠隔伝送したいといった需要が増えております。

独自で映像をインターネット経由で送る映像伝送システムはエンコーダー、デコーダーで構築が可能

そんな要望に答えるために活用できるのが「エンコーダー」及び「デコーダー」です。


エンコーダーとは、HDMIやHD-SDIの映像信号をインターネット経由で伝送可能なデジタルデータにエンコード(変換)し、インターネット経由で送信可能とする装置のことを指します。

一方、デコーダーはエンコーダーで変換されたデジタルデータを再度HDMIの映像信号にデコード(逆変換)する装置のことを指します。


エンコーダー、デコーダーを用いれば中継サーバーを介さずにダイレクトに映像のやり取りをする事が可能です。


更にVPN回線を組み合わせれば外部への情報流出リスクを抑え、遠隔地との映像共有が可能なシステムを構築できます。

(弊社のエンコーダー、デコーダーにはAES方式でデータを暗号化する機能が付いてますので、それを組み合わせればよりセキュリティを高める事も可能です)

Web会議 解決

使用例として代表的なケースでは、本社と支社の遠隔会議の為に使われたりしております。


本社で行われる会議の映像をエンコーダーでデジタル化し、インターネットを介して各支社に送信します。

各支社ではデコーダーを用いて受け取ったデジタルデータを再度映像信号に変換し、大型モニター等で会議資料の映像を表示させるといったシステムです。


上記のようなシステムであれば簡単に構築可能です。


この記事では、エンコーダーとデコーダーを用いた映像伝送システムの具体的な適用例をいくつか紹介していきます。

これらの事例を通じて、より安全かつ効率的な映像伝送がいかに可能であるかを理解していただければと思います。

エンコーダー、デコーダーを使った映像伝送システム事例のご紹介

事例1:PCの映像を遠隔地へ伝送+VMSなどの録画システムに映像録画

あるお客様から研究用PCの画面を遠隔地と共有しながら会議を行いたいが、セキュリティ上の理由からPCを直接インターネットへ接続する事が禁止されている。

また、PCで行われるシミュレーションの進行過程を録画したいがPCにアプリケーションのインストールする事も禁止されており、これからを解決する事はできないか?」

と問い合わせがありました。


このご要望を解決する為、弊社のエンコーダーとVMS(ビデオ録画装置)を組み合わせたシステムをご提案しました。

具体的なシステム構成は以下の通りで、PCのHDMI出力をエンコーダーに入力し、エンコーダーを介して映像を遠隔に送るシステムです。

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このシステムならPC自体はローカル環境のまま、PC画面の映像だけを遠隔に送る事ができます。

またエンコーダー(LAN-HD264E)にはパススルー出力がついているので研究室PCはHDMI分配器などを追加設置する必要はありません。

更にエンコーダーはONVIFやRTSPといったプロトコルに対応しています。これらのプロトコルを利用することで、ビデオ管理ソフトウェア(VMS)などの録画システムに接続することが可能です。


このためエンコーダーとVMSを組み合わせることで、エンコーダーが取り込んだ映像をVMSに送って録画する事ができます。

本システムはエンコーダーとVMSを導入するだけで構築可能な為、低コストで実現できます。


このシステムを導入頂いた結果、PCはオフライン環境のままで画面共有を行い、同時にシミュレーションの映像も録画することが可能となり、お客様が抱えていた課題を全て解決することができました。

事例2:社内の電子掲示板映像を社内ネットワークを通じて各所へ伝送

本事例は電子掲示板の映像を社内各所で共有したいというご相談でした。まず、お客様の課題は次の通りでした。


  • ① 会社の敷地が広くアナログで映像を伝送する事は難しく、社内ネットワークをつかって映像を送りたい。
  • ② 社内ネットワークを経由して映像を送信したいがネットワーク帯域への負担はなるべく軽くしたい。

これらの問題を解決するために、当社はエンコーダー1台と複数のデコーダーを活用した映像伝送システムを提案いたしました。


電子掲示板の映像をエンコーダーでデジタル化し、社内ネットワークを介して各所に設置されたデコーダーに映像を受信しモニターへ表示させるといったシステムです。

【ソリューション】出退勤確認

弊社エンコーダーは、映像データをH.264やH.265コーデックにより高圧縮することが可能です。

これにより、フルHDの映像でもデータサイズを3Mbps程度に抑えることができ、ネットワークの帯域を逼迫することなく映像伝送が可能となります。

さらに、エンコーダー及びデコーダーは小型であるため、設置場所に困ることはありません。


このエンコーダーとデコーダーを活用した映像伝送システムにより、電子掲示板の映像を社内の各所でリアルタイムに共有することが可能となりました。


以上により、社内コミュニケーションの円滑化に大いに寄与し、またネットワーク負荷の問題も解決しました。

事例3:PLCのモニタ映像やDCSシステムの監視モニター映像の遠隔伝送

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工場やプラントにおける制御システムには、PLC(プログラマブルロジックコントローラ)やDCS(分散制御システム)が使用されております。

これらのシステムは外部からの不正アクセスによる設備トラブルを防ぐため、外部ネットワークとは繋げずに運用している事が大半です。


しかし、近年はプラント設備の無人化需要が高まっておりそれに伴って遠隔監視システムの問い合わせも増えております。

あるお客様から現在は、制御システムの監視の為だけに人員を配置し現地で直接モニタリングを行っていたが遠隔監視による無人化を実現したいがDCSをネット環境に繋げたくなく、エンコーダーを使って上手く遠隔監視システムを構築できないか?とのお問い合わせがありました。


そこで当社はPLCやDCSのモニタリング映像をエンコーダーで取り込み、エンコーダーから遠隔監視センターへ送信するシステムを提案しました。

このシステム構成ならインターネット接続はエンコーダーのみに限定され、PLCやDCSは引き続きオフライン状態で運用することが可能となります。


さらに、エンコーダーで伝送された映像はPCで閲覧する場合、デコーダー不要で閲覧可能です。


そのため、新たな設備としてはエンコーダーを設置するだけで済むため、低コストで遠隔監視システムの構築を実現致しました。

遠隔監視システム構築する際は、映像用エンコーダー、デコーダーを使えば簡単に構築が可能

昨今、リモートでのやり取り可能なシステムの需要は増えていますが、遠隔監視を行うためには、インターネットに接続するか、VPN回線を構築する必要があります。

しかしプラント設備などはインターネットを介しての監視では、不正アクセスにより設備が停止するリスクが高まりますし、VPN回線を構築する場合は高額な費用がかかってしまいます。


そこで注目されるのが、アイゼックのエンコーダーとデコーダーです。


このシステムを利用すれば、設備自体は従来通りオフラインのままで、モニタ映像だけを遠隔に送信することが可能となります。

これにより、リスクとコストの両方を大幅に削減することができます。

さらに当社のエンコーダーとデコーダーは、24時間365日の運用を想定した設計になっています。

そのため、安定した運用が可能であり、その小型設計から制御盤などへの組み込みも容易です。


ニッチなSDI映像入力にも対応し、インフラやプラント設備から工場といった多様な環境で利用できる特化した製品となります。

アイゼックのエンコーダーとデコーダーについて詳しく知りたい方へ

当社で扱っているエンコーダー、デコーダー製品の詳細な仕様や利用例、またご購入方法については、以下のサービスページにてご確認いただけます。

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