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2023-02-28 技術ブログ

デコーダーとは?IPカメラ映像のHDMI変換やエンコーダーと組合せた使用例を紹介

    デコーダーとはIPカメラ映像などのデジタルデータをHDMIに変換する機器

    デジタルデータをHDMIで伝送可能な形式に変換

    デコーダーとは、IPカメラやエンコーダーでエンコードしたデジタル映像をHDMIなどのアナログ信号に変換し、モニタなどで表示するための機器です。


    近年、防犯カメラなどはアナログタイプのカメラからIPカメラに切り替わっております。 IPカメラはアナログカメラに比べ機能が高機能で、カメラ単体でもインターネット経由で遠隔に映像を伝送したりする事ができるなど利便性が高く、最近は市場に流通している防犯カメラの8割がIPカメラに切り替わってます。


    ただIPカメラの場合、映像を見るにはアプリケーションかブラウザ経由で映像を見る必要があり、モニタに直接表示させる事はできません。


    理由はIPカメラの映像はイーサネット経由で伝送可能なデジタルデータになっていて、モニタ用の映像信号とは異なる為です。


    IPカメラの映像をモニタへ表示させるためにはデジタルデータをモニタへ表示可能なHDMIに変換(デコード)する必要があり、その機器がデコーダーと呼ばれる製品になります。


    デコーダー選定時の注意事項

    デコーダーを選定する際には以下の点に注意しましょう。


    ①対応している映像圧縮方式を確認

    IPカメラやエンコーダーで映像をデジタルデータに変換する際にはMotion JPEG、MPEG-4、H.264、H.265といった映像圧縮方式が使われています。


    これらの圧縮方式にデコーダーが対応しているか確認しましょう。


    例えばIPカメラの映像がH.265圧縮方式でデータ化されていて、デコーダー側がH.265非対応だった場合、デコーダーで映像変換する事が出来ません。

    ②出力解像度の確認

    デコーダーには、出力できる解像度の上限があります。


    4K映像で出力したくてもデコーダーが対応していない場合、解像度を下げたり映像変換できない場合があるので出力解像度についても必ず確認をしましょう。

    ③映像伝送プロトコルの確認

    映像伝送プロトコルとは機器同士で通信するために必要な手順や決まり事の事をいいます。


    共通のプロトコルを使っていればメーカや機器が異なる製品でも通信する事ができます。


    映像伝送プロトコルの代表的なものとしてonvif、RTSP,RTP,SRTなどがあります。


    IPカメラやエンコーダーで使われている映像伝送プロトコルがデコーダーも対応しているか確認しましょう。

    実機で確認できるなら実機で最終確認を

    デコーダーを購入する前に、販売先が行っている検証用の貸出サービスを利用することをおすすめします。


    仕様上は問題なくても実機で接続してみたら繋がらない、デコードできないといった事例も多々ありますので検証機を借りて最終確認をする事をお勧め致します。


    実際に機器を手に取って、性能や機能面を確認できますし、貸出期間中に設定方法など使用方法について販売先のサポートスタッフに問い合わせることでサポート体制について体感できるからです。


    アイゼックではエンコーダ、デコーダー購入前の検証用貸出サービスを行ってます。検証機貸出をご希望の方はこちらよりお問い合わせ下さい。

    具体例1:デコーダーの使い方/IPカメラやエンコーダーのデジタルデータを変換する方法

    デコーダーでIPカメラやエンコーダのデータをHDMI映像信号に変換する手順は以下の通りです。


    ①デコーダーにIPカメラ、エンコーダーの機器情報を入力する

    デコーダーとIPカメラなどのネットワーク機器を接続するには、まずデコーダーの設定画面にてIPカメラのIPアドレスやID、パスワードを入力します。


    入力内容が間違っていなければデコーダーと接続ができます。

    デコーダーの設定画面にてIPカメラのIPアドレスやID、パスワードを入力

    ②デコーダーで出力する映像の解像度を設定する

    introduce-decoder-004

    以上で設定は完了です。あとはデコーダーのHDMI出力とモニタをHDMIケーブルで繋げばモニタに映像を映す事ができます。


    デコーダーを使えばインターネット経由で遠隔地のIPカメラ映像やエンコーダー映像を映す事ができ、デコーダー1台で4台のIPカメラ、エンコーダー映像を4分割表示で映す事などもできます。


    またエンコーダーと組合せて使用した場合、映像だけでなくRS-232,485,422といった制御信号やセンサーのON/OFF信号なども一緒に伝送する事が可能です。


    もっと詳しいデコーダーの設定手順を知りたい方はこちらもご参考下さい。

    弊社デコーダー製品でしたらyoutube動画もございます。

    具体例2:デコーダーの活用事例

    工場のモニタ映像をエンコーダー、デコーダーをつかって遠隔伝送し、中央管理棟で集中管理システムを構築


    工場で生産状況を現地でモニタ表示していたものの、工場が大きくなったので映像を中央管理棟で一括管理したいというご要望がありました。


    セキュリティの問題で生産管理システムと直接インターネットには繋ぎたく無いという事から、エンコーダー、デコーダーを使ってモニタに表示される映像だけを中央管理棟へ送るといったシステムを提案致しました。


    工場には4か所に生産状況を表示するモニタがついていたので各所にエンコーダーを設置し中央管理棟へインターネットで伝送。


    中央管理棟ではデコーダーを1台設置し、4か所に設置したエンコーダーの映像を1台のデコーダーで4分割の映像に映像をデコードしモニタに映すシステムを構築しました。


    アイゼックのデコーダーは最大4台のエンコーダーと接続が可能な為、機器の必用台数を減らすことが出来ます。

    introduce-decoder-002

    エンコーダー、デコーダーをお探しの方はアイゼックにお問い合わせください

    エンコーダー・デコーダーは、映像伝送に必要な重要な機器であり、医療現場、防犯・監視、工場など様々な分野で活用されています。


    しかし適切なエンコーダー・デコーダーを選定するには製品知識に加えて映像、ネットワークに関する専門知識が要求されます。


    当社では、豊富な経験と知識を持ったスタッフが、お客様のニーズに合わせた最適なエンコーダー・デコーダーの選定を行っております。また、貸出検証サービスを行っており、お客様が実際にエンコーダー・デコーダーを使用して、ご自身で確認することができます。


    さらに、当社では、お客様のご要望に合わせて、機器の設定やトラブルシューティングなど、アフターサポートにも力を入れております。ファームウェアの更新や故障時の修理対応も行っておりますので、安心してご利用いただけます。


    エンコーダー・デコーダーの選定や導入についてご相談いただければ、当社スタッフが丁寧にご対応いたします。お気軽にお問い合わせください。


    アイゼックではエンコーダ、デコーダー購入前の検証用貸出サービスを行ってます。

    検証機貸出をご希望の方はこちらの画像をクリックして下さい。

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