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2023-03-01 技術ブログ

「ネットワークカメラの映像が映らない!」トラブル事例を3つ紹介 - 対処法も解説

    ネットワークカメラで最も一般的なトラブルは、カメラの映像が映らなくなることです。


    原因はカメラの故障が多いですが、ネットワーク機器(ルーターやハブなど)のトラブルや回線トラブルによることもあります。


    本記事では、弊社で発生したネットワークカメラの映像トラブルを3つ紹介します。


    事例1:落雷による停電が発生し翌日カメラの映像映らなくなった

    落雷の翌日などはよく防犯カメラの映像が映らなくなったりトラブルが発生します。


    落雷の影響でカメラ自体が故障する事もありますが、カメラではなくそれ以外のネットワーク機器(ハブやルーター)の故障や落雷によるエラーが原因である事も多いです。


    過去にこのようなトラブルが発生しました。


    • 事象:前日の夜に雷の影響で停電が発生した。翌日事務所に行くと16台のカメラのうち8台のカメラで映像が映らない状態となっていました。
    • 原因:雷の影響で8台のカメラが同時に壊れるというのは可能性として低く、カメラに繋がっているネットワーク機器、POEハブの問題である事が判明

    トラブル詳細

    カメラとレコーダーは下記のような構成で繋がってました。


    16台のカメラに対してPoEハブ2台で電源共有を行う構成となっており、映らなくなったカメラはB側のPoEハブについていたカメラ8台が映らなくなっている事が判明しました。

    監視カメラとレコーダーの構成図


    以上の事からB側のPoEハブを確認した所、電源ランプが点灯しておらず電源アダプタが落雷によって壊れている事が判明しました。

    事例2:リフォーム工事後からカメラ映像が映らなくなった⇒原因は業者の誤配線によるネットワークループ

    本事例ではリフォーム工事を行った後に全てのカメラの映像が映らなくなり、PCでインターネットにも繋がらなくなってしまいました。


    原因はリフォーム工事会社がLANケーブルの接続先を誤りネットワークループが発生していた事によるものでした。

    トラブル詳細

    カメラ映像が映らなくなるだけでなく、設備内のPCもインターネットに繋げることが出来なくなり、ルーターへpingを飛ばしてもルーターまで到達しない状態でした。


    以上の事からカメラではなくネットワーク側の問題である可能性が高いと判断し、ネットワークの配線及び機器を調査した所、ハブとハブの間で2本のLANケーブルが繋がっており、そこでネットワークループが発生していることが判明しました。

    ネットワークループとは

    ループが発生するような配線をネットワーク機器にしてしまうと、データが機器内で転送され続け、外部にデータが転送できない状態が発生するトラブルです。


    ループを発生させてしまっているLANケーブルを抜けば解決致します。

    ループが発生するネットワーク構成


    事例3:インターネット回線を変更したら、変更後から遠隔監視が出来なくなった

    • 事象:インターネット回線を変更したら今まで遠隔で監視できていた映像が映らなくなった
    • 原因:インターネット回線がIPv4からIPv6に変わっていた事が原因。

    IPv4とIPv6には互換性がなく、遠隔監視をする為にはIPv4回線でポート開放する必要があります。


    大手インターネット回線業者ならIPv6回線でもIPv4回線を併用して使う事ができ、本事例でもIPv4を併用して使用する設定にして解決致しました。

    トラブル詳細

    インターネット回線を変更後から遠隔監視が出来なくなったとの事から回線の契約内容を調べた所、IPv6回線での契約となっていた事が判明しました。


    遠隔監視に使っていた監視用レコーダーはIPv4のみに対応しておりIPv6は非対応でした。この回線で遠隔監視する為にはレコーダーをIPv6対応のものに変更するかIPv4 over IPv6と呼ばれるサービスを活用しIPv4回線もIPv6と併用して使えるようにする必要があります。


    IPv4 over IPv6は大手回線業者では無料で使用できますが、開放できるポート数に限りがある点は注意が必要です。


    IPv4 over IPv6環境で使用可能なポートは弊社HPより調べる事が可能です。

    詳しくはこちらご参考下さい


    近年、IPv4からIPv6にインターネット回線を変更するお客様が増えております。

    IPv4からIPv6に変更すると回線速度が向上するメリットがありますが防犯カメラを設置していて遠隔監視をしている方は注意が必用です。


    というのもIPv4とIPv6では互換性がないのでIPv4のサービスを使っているとIPv6に変更した際に利用できなくなったり繋がらなくなるトラブルが発生するからです。

    最後に

    防犯カメラにネットワークカメラ(IPカメラ)を導入する際には、ネットワークに強い会社からの購入をお勧めします。


    ほとんどのネットワークカメラのトラブルは、ネットワーク関連によるものであり、解決の為には一定以上のネットワーク知識を有した専門知識を持つエンジニアによるサポートが必要となります。


    アイゼックには、複数のネットワークに強いエンジニアが在籍しており、お客様の安心をお約束します。是非、当社でのネットワークカメラの導入をご検討ください。


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