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2024-05-14 技術ブログ

製造業の効率化:映像用エンコーダーとデコーダーを活用した工場の省人化とDX

はじめに

近年、製造業界では省人化とデジタルトランスフォーメーション(DX)が急速に進展しています。


弊社でも多くのお客様から工場のIoT化、省人化の方法として映像を遠隔に伝送し中央監視室にて管理したい、音声や信号伝送で工場とコミニケーションを取れるようなシステムを構築したいといったお問い合わせを頂きます。


弊社の映像用エンコーダー、デコーダーには接点信号や音声の双方向伝送が付いており、これらを使えばこういったシステムを簡単に構築する事ができます。本記事では具体的な構築、設定方法としてシステム構築の例を2つ紹介します。

遠隔操作で回転灯を操作するシステムの構築例

1例目として工場の操業状況を遠隔で監視し、何か異常が発生した際に遠隔地から回転灯を点灯させて状況を伝えるシステムの構築方法です。

機器構成

  • エンコーダー(LAN-UHD265E)
  • デコーダー(LAN-UHD265D-1)
  • 回転灯
  • 回転灯操作用スイッチ

エンコーダー、デコーダーの背面にはセンサー信号やアラーム信号入力用の端子が付いております。

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以下のように接続することで、遠隔操作により回転灯を操作できます。

  • エンコーダー側:回転灯をALAM端子に接続。
  • デコーダー側:回転灯操作用スイッチをセンサー入力端子に接続。

システム概略図

システム概略図は以下の通りです。

インターネット経由で遠隔で操業状況を確認しながら入切スイッチで回転灯を遠隔操作します。

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配線図

配線図はこのようになります。エンコーダー側は回転灯の操作信号線をエンコーダーのALAM端子に接続します。

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デコーダー側は入切スイッチの信号線をセンサー入力端子に接続します。

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エンコーダー設定

エンコーダーにてデコーダー側でセンサー入力がONになった際にALARM端子の接点が閉じるように設定をします。

  1. 左メニュー欄より「イベント」⇒「Notiffication」を選択
  2. 右画面「リモート項目」のセンサー1 「警報1」を選択し☑
  3. 適用を押す

以上で設定完了です。

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デコーダー(リモート)側のセンサー1入力がONになったらエンコーダー側のアラーム接点がONになり回転灯が点灯します。

実際に点灯させた動画がこちらです。

遠隔から音声を伝送し現地に伝えるシステムの構築続いて、遠隔から音声を伝送し現地に伝えるシステムの構築方法について説明します。

なおエンコーダーとデコーダー間では音声の双方向やり取りが可能です。

従って

  1. 現場側から中央監視室へ音声を伝送
  2. 中央監視室から現場側へ音声を伝送
  3. 双方向で音声やり取り

3つのパターンどれでも対応する事ができます。

機器構成

  • エンコーダー(LAN-UHD265E)
  • デコーダー(LAN-UHD265D-1)
  • 音声入力用マイク
  • 音声出力用スピーカー

中央監視室に設置したマイクの音声をエンコーダーを通して遠隔伝送し、工場側(現地)のスピーカーから音声を出力します。

システム概略図

システム概略図は以下の通りです。

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配線図

配線図はこのようになります。エンコーダー側は音声入力端子(Audio IN)にマイクを接続します。オーディオジャックは3.5mmの3極ステレオプラグになります。

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デコーダー側は音声出力端子(Audio out)にスピーカーを接続します。オーディオジャックは同様に3.5mmの3極ステレオプラグになります。

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エンコーダー設定

エンコーダー設定画面より「オーディオ」を選択肢

  • Audio Source ⇒ Analog Stereo
  • モード ⇒ 送信のみ

を選択します。

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オーディオに関しては、「送信のみ」、「受信のみ」、「送受信」という3パターンから選択が可能です。またオーディオソースは外部入力の他にHDMIからの取り込みも可能です。

更なる詳細については、こちらの オンラインマニュアル ご参考下さい。

これにより、音声の遠隔伝送システムが構築できます。このシステムを利用することで遠隔地で工場の状況をリアルタイムで把握し、必要な指示を音声で送ることができるようになります。

アイゼックでは、映像伝送技術を駆使した省人化およびDX(デジタルトランスフォーメーション)化の先進的なソリューションを提供しています。

当社は、システムの設計から構築、運用までを一括して承ります。工場業務の効率化、リアルタイム監視、遠隔操作など、映像と通信技術を活用した幅広いニーズに応えることができます。

ご興味のある企業様は、ぜひ一度ご相談ください。

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